一度に何十通、何百通もお便りを出さなければならない場合、1枚1枚手書きで宛名を書くのはかなり時間がかかってしまいます。
かといって挨拶状などあらたまったお知らせでは、宛名印字されたラベルシールを貼るというのは難しいということもあるでしょう。
そういった際に役立つのが、テンプレートを使った封筒印刷です。
今回は、インターネットからダウンロードできる封筒印刷用のテンプレートやワードのデータを利用して封筒印刷を行う方法についてご紹介します。
【 目次 】
ワードのテンプレートを使った封筒印刷のメリット・デメリット
それでは、ワードのテンプレートを使った封筒印刷にはどういったメリット・デメリットがあるのか、解説いたします。
テンプレートを使った封筒印刷のメリット
テンプレートを使った封筒印刷は、印刷の手順さえ覚えれば誰でも利用することができるほど、手軽で便利な印刷手段です。
では、具体的にどういったメリットがあるのかご紹介します。
手書きよりもきれいに仕上げやすい
封筒印刷では、印字された美しいフォントが封筒に整然と並ぶため、綺麗に仕上げることができます。
「手書きでの宛名書き」には自信がないという方にとっては、時間を節約できることに加え、綺麗に仕上がった状態の封筒を揃えられるという魅力もあるのです。
効率的に宛名書きができる
2通3通程度ならまだしも、10通20通となると宛名を手書きで書くのは大変に手間がかかります。
しかし封筒印刷では、最初に適切に設定できれば、後はプリンターで効率的に封筒の宛名書きを行えます。
直接封筒に宛名を印刷するため、宛名書き用のラベルやシールを用意している場合、そういったものを貼り付ける作業も省略することができるのです。
このように、出す枚数が多くなればなるほどテンプレートを使った封筒の宛名印字の効率性は向上するといえるでしょう。
テンプレートを使った封筒印刷のデメリット
封筒印刷とは、文字通り印刷機で封筒を印刷することですが、普通用紙に印刷するわけではありません。
そのため、封筒印刷には封筒印刷ならではのデメリットもあるのだということを把握しておきましょう。
作業時間以外のコストが増える
実際に封筒印刷を行う場合、定期的に同じ送付先に使用したり、多数の送付先に使用したりと、一度に大量に封筒印刷を行うこともあるでしょう。
そんな場合には、不足が出ないように封筒を買い足したり、通常の印刷方法とは違うことによるプリンターの紙詰まりを心配したりと、封筒印刷だからこそ考慮しなければならないことも増えてしまいます。
枚数が多いとかえって高くつくこともある
封筒印刷では、印刷する枚数が多くなるに従い、購入する封筒の数も増えるものです。
しかし、封筒は数枚ずつなど少ない枚数で購入すると単価が高くなってしまいます。
つまり、必要に応じて、その都度封筒を買い足すようでは、コストパフォーマンスが悪くなってしまうということです。
大量に封筒印刷を行わなければならない場合、1枚あたりの文字単価によっては自分・自社で封筒印刷を行うよりも印刷会社に依頼した方が安くなるということもあります。
そのため、大量の封筒印刷を行う際は、一度印刷会社に依頼する際の費用を計算してみると良いでしょう。
ワードのテンプレートを利用した封筒印刷
ワードのテンプレートを利用することで、個人でも封筒印刷を行うことが可能です。
では、テンプレートの種類や編集方法とあわせて、封筒印刷の手順について解説いたします。
テンプレートの種類
ビジネスなどの場面においては、A4用紙を三つ折りで入れる長形3号(長3)、A4用紙がそのまま入る角形2号(角2)の2種類がよく使用されています。
ワードには、長形3号と角形2号はもちろん、その他にも封筒の種類に応じた数十種類ものテンプレートが用意されています。
そのため、専門業者では対応していない特殊なタイプの封筒印刷を行いたいという場合でも対応できる可能性もあるのです。
また、表面に宛名と差出人の両方を印字するタイプのテンプレートもあれば、表面に宛名、裏面に差出人を印字するタイプのテンプレートもあります。
封筒サイズや印刷パターンなどをよくチェックしてからダウンロードするテンプレートを決めましょう。
テンプレートの作成・編集
今回は「Word 2019」を使用する場合について解説いたします。
ワードでテンプレートを作成する手順としては以下のとおりです。
- ワードで「新規作成」を開く
- 「レイアウト」➙「文字列の方向」➙「縦書き(または横書き)の順にクリック
- 「レイアウト」➙「サイズ」➙「その他の用紙サイズ」➙「用紙」➙印刷する封筒のサイズに応じた高さと幅を入力
- 余白や行間を調整する
- 宛名を入力する
- 二桁の数字が縦表示になるよう修正する
- 「挿入」➙「テキストボックス」➙「横書きテキストボックスの描画」➙差出人の郵便番号と郵便番号枠を作成
あとは郵便番号欄の記入枠などを作れば、テンプレートの完成となります。
一度テンプレートを作成すれば、以後は同じものを使って封筒印刷を行うことができるようになるため、封筒を用いた郵便物を頻繁に送付するという方におすすめです。
また上記のようなテンプレート作成が手間だと感じる方は、インターネットから各種サイズ・種類に応じた作成済みのテンプレートをダウンロードすることもできるため、使えそうなものを探してみると良いでしょう。
封筒印刷の手順
ワードのテンプレートで封筒印刷する場合、送付先ごとに1件1件テンプレートを書き換えなければなりません。また、場合によっては半角・全角の変換や、横書き・縦書きの変換など、手間がかかることもあります。
しかし、ワードから差し込み印刷機能を使って封筒印刷を行うと、紐づけしたExcelデータを自動的にインポートし、リスト1件に相当する形で1件ごとに封筒印刷を行ってくれるのです。
封筒印刷は印刷時の設定値に注意
テンプレートを使う場合は、どのサイズを使うのかを前もって決めて、そのサイズに合わせて文字のレイアウト、印刷の設定などを行う必要があります。
封筒にはさまざまなサイズや形状がある
一口に封筒と言っても、その形状は大小さまざまです。
特殊なものでは窓が付いたものや、後ろにテープや糊がついたものなどがあります。
代表的なものをいくつか見ていきましょう。
長形3号封筒
先述のとおり、ビジネスの場面や家庭などでもよく使われているのが「長形3号封筒」です。
定形郵便物としては最大サイズとなっています。
3つ折りしたA4用紙を入れるのに適したサイズ(横120×縦235ミリ)となっているため、請求書を送付する際などに使用されます。
角形2号封筒
「角2封筒」はA4用紙を折らずに入れるのに適したサイズ(横240×縦332ミリ)の封筒です。
そのため、履歴書や願書など、折り目を付けたくない重要書類を送付するのに適しています。
なお、B5用紙を折らずに入れるのに適しているのは角3封筒(横216×縦277ミリ)です。
窓付き封筒
封筒の一部分をくりぬき、フィルムなどで塞ぐことで窓を作った封筒を「窓付き封筒」といいます。
印字された宛名の入った用紙が中から見えるように設計されているのが特徴です。
また窓付き封筒には、強度が高く透明度も高い「セロハン窓」、グラシン髪を使用しているためフィルムのように分別する必要がない「グラシン窓」、特殊加工が施されているためにスムーズに内容物を取り出せる「ワックス窓」など、複数の種類があります。
封筒のサイズに合わせた調整が必要
封筒にはさまざまなサイズがあるため、郵便枠、宛名や差出人の印字部分、文字の大きさなど、適宜封筒のサイズに合わせてレイアウトを変更することが重要です。
長形や角形などの種類による違いはもちろん、長形3号と4号などのサイズによる違いや、宛先の文字数によるレイアウトの違いなど、さまざまなことを考慮した上で封筒印刷を行いましょう。
市販のプリンターでは印刷できない封筒もある
自宅のプリンターで封筒印刷を行う場合は、印刷する封筒がプリンターに合っているかを事前にしっかり確認しておくことが重要です。
使用している印刷機がインクジェット式であるのにレーザープリンタ用の封筒に印字すればインクの乗りが悪く、紙がインクを弾き、プリンター内部にインクが付着し、故障の原因となることもあります。
また、高熱でインクを固めて印字するレーザープリンタでインクジェット用の封筒に印字すると高熱で封筒のコート剤が溶けてプリンター内に混入し、故障の原因となることもあります。
封筒は印刷時に注意を要する用紙であるという点はしっかり覚えておきましょう。
まとめ
「ワードを使って自分で印刷したい」という方はテンプレートを使うのがおすすめです。
しかし、実際に封筒印刷を行うとなると時間や手間がかかってしまうこともあります。
数十枚程度の封筒印刷なら自分で環境設定をして行うのも良いかもしれませんが、枚数が多くなれば印刷会社に依頼したほうが安く済むこともあります。
また、印刷会社に依頼すれば、自分でプリンター印刷を行うよりも高品質に仕上げられるため、封筒印刷の品質に拘りたい方は高品質かつ短納期のネット印刷がおすすめです。
なかでも、チラシやポスターなどはもちろん、クリアファイルや圧着はがきなどの販促ツールも取り扱っている「プリントアース」がおすすめです。
安価で良質な封筒印刷の方法をお探しの方は、これを機に「プリントアース」を利用してみてはいかがでしょうか。